
タイトルに惹かれて購入しました!
“精神疾患”と聞くと“統合失調症”、“うつ病”、“依存症”、“解離性障害”
“摂食障害”、“睡眠障害”…など多くの種類の疾患があると思います。
この本では、50年以上も精神医療に携わってきた
“大塚明彦”先生が、その“正体”を明かしてくれました。
本の内容は見ていただきたいので、あまり言わないようにしますが
“ADHD(注意欠陥多動性障害)”、“ASD(自閉症スペクトラム障害)”などの
“発達障害”が関連している事について書かれています。
個人的に興味深かったのが、“視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚”などの
“五感”の感覚異常と発達障害との関連性です。
私たちの身体は、受精卵から細胞分裂し形作られていきます。
その発達過程で、内胚葉、中胚葉、外胚葉といった3つの部位に分かれ
内胚葉は、主に食道~大腸までの消化管や膵臓、肝臓、肺、気管支など
中胚葉は、筋肉、骨格、皮下組織や心臓、血管、血液などの循環器系
外胚葉は、目や耳、鼻、皮膚の表皮などの感覚器に加え
脳や脊髄の中枢神経系など、各部位で細胞を形成してゆきます。
感覚器と中枢神経系は同じ外胚葉で形成されていますので
外胚葉の発達に障害が生じると、感覚異常と発達障害は同様に
現れるのではないかといった理論を展開されておられました。
感覚異常は検査でも非常に重要な部分でもありますので
発生学的な部分も掘り下げて勉強しようと思わされました。
“大塚明彦”先生の思いも含めて、多くの方に見ていただきたいです!