
『ひとりよがりのものさし』
“古道具坂田(惜しくも閉店されました)”の店主“坂田和實”さんが
“芸術新潮”で連載されていたエッセイをまとめた書籍です。
坂田さんは、その独自の物に対する審美眼で古道具や古美術のみならず
他の業界の方にも多大な影響を与えているスゴイ方なんです!
この書籍のまえがきに書かれている
“美しさは知識からは見えてこない。自由な眼と柔らかな心がその扉を開く鍵らしい。ムツかしい理論よサヨウナラ。高い品物の中にしか美しいものがないと信じている人、ゴクロウさま。”
この一文だけでも、ズキュウウウンですね(笑)
物だけではなく、色々な価値観に通じるものだと感じます。
本書では、“ヨーロッパの聖者像”や“南アフリカのスカート“に“ボロ布”など
坂田さんの磨かれた独自の“モノサシ”を通して美しいと感じられた
数々の物が、素敵で心地よい文章と共に掲載されております。
本当に何度読み返しても飽きず、新たな気付きを与えてもらえます。
周りに流されず自分自身の“モノサシ”を磨き続けようと思います。

こちらは、2012年に渋谷区立松濤美術館で開催された展示会
「古道具、その行き先 坂田和實の40年」の図録です。
坂田さんのモノサシで選び抜かれた一品一品が堪能できる上
しかも撮影が、写真家“ホンマタカシ”さんといった贅沢な一冊!
なかなか販売しておりませんので、見つけたら即買いをオススメします!